シェイクスピアの没後400年を記念して、世界中で関連するイベントやキャンペーンが行われている。イギリスの高級百貨店セルフリッジズでは、シェイクスピアが劇中に登場させた様々なキャラクターにちなんだ10の香水をセレクト。それぞれの香りや物語と共に紹介している。
セルフリッジズと「Agender」
セルフリッジズといえば、2015年にユニセックス商品のみを販売する専用コーナー「Agender」を設置し話題になった百貨店だ。「ジェンダーニュートラル」をコンセプトにしたこのコーナーは、誰もが性別にとらわれずファッションを楽しみ、買い物ができることを目指して作られた。
今回紹介する10の香水も、セルフリッジズ公式サイトのAgenderページで取り上げられているものだ。様々なストーリーを持つ10種類のうち、ハムレットの作品の中で最も有名な四大悲劇にちなんだものをご紹介したい。
1.『マクベス』より、3人の魔女
悲劇の発端は三人の魔女がはじめに告げた「マクベスはいずれ王になる」というものだった。マックイーンの香水は、夜に咲き、虫を集めるために香りを発する花が使われている。荒野に住みマクベスに様々な予言をくだした三人の魔女のイメージと、どこか重なりはしないだろうか。
2.『ハムレット』より、ガートルード
ガートルードはハムレットの母であり、自らの夫の死後、その弟と結婚した人物である。劇中、ハムレットは何度もガートルードへ非難の言葉を投げつける。そんなガートルードをイメージさせる「オピウム」は、アヘンの意味。型破りで大胆な香りは発売されてから長い間多くの人に愛されてきた。
3.『マクベス』より、マクベス夫人
マクベスの王暗殺を計画し、彼が弱気になった時には叱咤したマクベス夫人。しかし彼女は夢遊病を患い、夜中に王暗殺を企てたことを告白し、悔いる。フリークに使われているのは夜に咲く毒の花だ。彼女が身のうちに秘めた毒は、夜に彼女自身の手によって暴露されてしまうのだ。
『ロミオとジュリエット』より、ジュリエット
シェイクスピアの悲劇に登場する女性といえば、ジュリエットを外すことはできないだろう。ジュリエットはロミオへ向かって、「薔薇を薔薇以外の名前で呼んだところで、その甘い香りは変わらない」と言って、互いが背負う家名がいかに無意味なものであるかを語る。そんな彼女には、薔薇の香りがぴったりだと言えるだろう。
いかがだっただろうか。紹介した四種を含め、全ての香水は公式サイトから購入することができる。もしもあなたに好きなシェイクスピアの作品があるのなら、是非公式サイトを覗いてみてほしい。
参考・引用:selfridges.com