「デコ」をレクリエーションに。特許出願中のグルー新発売

携帯電話、文房具、日用品……あなたは何かを「デコ」ったことはあるだろうか?
当初は一過性の流行語だと思われていたものの、今ではすっかり一つのスタイルとなった「デコ」文化。きらきらと輝くストーンには、年齢や性別を問わず人を引きつける魅力がある。
そんな「デコ」を、介護シーンに活用する取り組みが始まっている。現在特許出願中の「シリコングルー」だ。

「シリコングルー」とは?

シリコングルー

写真は実際に「シリコングルー」を使って作成された作品だ。

シリコングルーが従来のグルーと異なる点はいくつかあるが、最大の特徴は「粘土状」であるという点だろう。
自分の指先で目的の場所に塗ったり引き伸ばしたりでき、更に常温で24時間置いておくことで固まり、接着が可能になる。
食品衛生法の基準をクリアしているだけでなく、誤飲対策に苦味成分も加えられている。

まさに、粘土と接着剤の「良いとこ取り」をしたような商品なのだ。

「シリコングルー」でできること

シリコングルー
シリコングルーは、自分で指先を動かし作品を作るという特性から介護レクリエーションでの活躍が期待されているほか、子供用のおもちゃとしても展開されている。
幼いころ「アイロンビーズ」「アクアビーズ」で遊んだという人にはピンと来るかもしれないが、そうした「安全に」「好きなものを作る」ことができる商品は、今後子供向けおもちゃ業界だけでなく、介護シーンを変えていくひとつの足がかりに成りうるかもしれない。

「みんなで体操」以外のみちを

想像してみて欲しい。将来あなたが誰かの介護を必要としてグループホームや施設に入居したとする。
レクリエーションの時間に、「みんなでお歌を歌いましょう」「体操をしましょう」といって、「ゆうやけこやけ」を歌ったり「むすんでひらいて」をやらされる……。

勿論、それが脳の活性化に有効な人もいる。だが、もし自分が、自分ではそれを必要ないと感じているのに、他の人たちと一緒にそれを「やれ」と言われたら。「馬鹿にされているのではないか」と憤りを感じてもおかしくないのではないだろうか。

遠い未来の話のように感じるかもしれないが、これは介護現場で実際に起こっている現象だ。
介護施設には様々な状態の人が入居する。そのため、個々人に合ったレクリエーションを提供することが出来ない施設が存在することも、また事実なのである。

勿論介護の現場が内包する問題はそれだけに尽きないが、こうした「レクリエーション用」の商品が充実することは、これから更に多様化していくであろう介護現場を充実させる一助になる筈だ。

今後、介護現場にこうした商品が増えていくことに期待したい。

参考・画像引用:@press

シリコン介護

Made In Gender編集部 • 2018年1月29日


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