最近曇天高湿度な天気でなんだか過ごしにくいですね☹
いかんせん私は夏が苦手なため、毎年暑さで心がスライムのようにだる~んとなってしまいます。そんな私ですが、先日は暑さより好奇心が勝り、第25回レインボー・リールに実際に行くことができました!!笑
どっかで聞いたことあるなって…?それもそのはず、先日、当サイトでご紹介させて頂いた映画祭です◎
残念ながら、先日ご紹介させて頂いた映画は、時間の都合上見ることが叶いませんでしたが、その他2本を楽しむことができましたので、そちらをご紹介させていただきます!
「あの子は私の初恋」(監督:ケレム・サンガ)
この作品は、題名からもわかる通り、レズビアンの女の子を主人公とした作品です。主人公の名前は「アン」。17歳の女子高校生です。物語は、「アン」とアンの想い人「サーシャ」、アンの幼馴染「クリフトン」の3人を中心に、それぞれの思いや葛藤を描きながら進んでいきます。ただ単に時系列に沿った形で話が進んでいくのでなく、アンのフラッシュバックを織り交ぜる形で進んでいくため、見所ある芸術性の高い映画となっていました。
この作品を見ていて思ったことは、何といっても現実味の濃い映画だということ。一番最初はアンの一目惚れから始まり、彼女はそこで初めて自分がゲイだという事実に気が付きます。何としてもサーシャに近づこうとするアンですが、ずっとアンのことを好いていたクリフトンはショックを隠せません。いつも一緒にいて大の仲良しだった幼馴染2人の関係は、そこから変わり始めてしまいます。
一方で、サーシャに近づくことができたアンですが、手探りでサーシャとの関係を確認していきます。そんなアンに対しサーシャがとった行動とは……?自分の性的嗜好を受け入れられるか、受け入れてくれる人が身の回りにいるのか、世間のそれに対する反応は…。不器用なアンの自己表現の仕方や、声にならぬ叫び、サーシャの揺れ動く心とクリフの心境の変化に、目が離せません。
アン、サーシャ、クリフ、両親、学校、先生など、主人公を取り巻く環境を巻き込みながら展開していく話に、転がりだした石は止まれないのだということを思わせられた作品でした。
また、映像という面では、行動や視線をスローで映し出したり、サーシャとアンの張りつめた想いを赤いライトでエロティックに表現していたりと、人の心理状態を目に見える形で絶妙に表現した作品となっていました。
大人になり切れないけれど、子供ではない、でもどこか子供のような面もある、そんな高校生3人の、甘酸っぱく時には官能的な人間模様が生生しいほどに映し出されます。私はこの日はノンケの友人と一緒に行ったのですが、その子はめちゃくちゃ考えさせられる面白い作品だったと言っていました!私自身も、登場人物の心に寄り添ったとっても見応えのある作品だったと思います◎
恋愛の形って様々ですよね、でも、自分の恋愛のスタイルに気づくきっかけも当然あるわけで。その気づきは、自分の予想だにしなかったものかもしれません。誰にとっても、そして自分にとっても予想外な自分自身に気づいてしまった時、あなたならどうするでしょうか?受け入れますか?それとも否定しますか?受け入れなければいけないようなものではないですから、答えは様々でしょう。誰もが少しでも自分の生きやすい選択肢を選び、沢山の笑顔を宿して生きられることを祈って、レインボー・リール東京2016第一回目のルポを終えます。