img:The Queer Gym
LGBT、特にトランスジェンダーにとって、身体や戸籍の性別によって区分けされる施設の利用は決して簡単ではない。更衣室やシャワールームを避けて通ることのできないスポーツジムもそのひとつだ。アメリカにおけるフィットネスクラブへの参加率は人口の約17%(データは2014年のもの)。実に5,410万人がスポーツジムやクラブを利用するフィットネス大国において、LGBT当事者のジム利用に関する事情はどのようになっているのだろうか?
関連記事:LGBTって何?
カリフォルニアに店舗を構えるThe Queer Gymは、「LGBT当事者のジム利用」にフォーカスを当てた、おそらくアメリカではじめてのスポーツジムだ。オープンしたのは6年前。公式TwitterやInstagramには多様性を肯定・促進するメッセージと共にアットホームなジムの様子が多くアップされている。
「Queer」と銘打ってはいるものの、ジムの様子は非常にオープンでフレンドリー。誰に対してもウェルカムな姿勢が伺える。勿論LGBT当事者以外の利用も可能だ。
会員の15%はトランスジェンダー当事者で、ロッカールームは男女で分けるのではなく、全員で同じ場所をシェアする、という形をとっているようだ。
6年前から活動を続けているとはいえ、こうした形のジムは未だにアメリカでも唯一。LGBT当事者はアメリカ国内の全ての州に存在し、誰もがカリフォルニアへ足を運ぶことができるわけではない。第二・第三の支店が生まれ、広まっていくことを願ってやまない。