
アイドルグループHKT48の新曲『アインシュタインよりディアナ・アグロン』の歌詞が物議をかもしている。
秋元康作詞のこの曲は、「女の子は可愛ければ他には何もいらない」というメッセージを歌詞の中に強く打ち出している。その代名詞として使われているのがアインシュタイン(知性)とディアナ・アグロン(美貌)だ。
「どんなに勉強できても愛されなきゃ意味がない」「女の子は恋が仕事よ ママになるまで子供でいい」といったフレーズが続き、曲の最後は「グリーのように」で締めくくられている。
ディアナ・アグロンといえば海外ドラマ『グリー』のクイン役が有名な女優だ。
クインは高慢なチアリーディング部の少女で、グリー(合唱)部を潰すため、スパイとして入部してくるが、部員たちとの交流を経て大きく成長し変化を遂げる。また、卒業後には難関大学へ合格を果たしており、控えめに言っても「知性より美貌」を信条にしたキャラクターとは言いがたい。
『グリー』は高校を舞台にした青春ドラマでありながら、現代社会が抱える多くの問題を正面から描いている。クイン自身も不十分な避妊の結果妊娠してしまい自らの子を養子に出しているほか、いじめやLGBTを取り巻く問題なども扱われている。
LGBTアライであり思慮深く自立した女性であるクインを想起させながら、彼女を「頭がからっぽの女の子」として扱う歌詞に、ネット上では多くの批判の声が上がっている。
一体なぜ歌詞に『グリー』を絡めたのかは不明だが、しばらくの間今回の件の鎮火は難しいかもしれない。
画像引用:geeknews.com